弟や妹ができる。

息子のインフルで延期になった両親学級も、先日無事に参加することができました。

終わったのが夕方だったので、久しぶりに私もだんなさんと一緒に保育園へ息子をお迎えに行きました。
妊娠してからというもの、身体がキツイ日が多いので、保育園の送り迎えはほぼだんなさんがしてくれています。

保育園の先生方から、
お腹大きくなりましたねぇ!
(息子に)お兄ちゃんになるねぇ〜!


そんな帰りの車中、突然助手席のチャイルドシートに座ると言い出す息子。
私がいる時は後部座席の特等席(私の膝の上…)じゃないとめっちゃ嫌がる。怒る。
この日も一緒に後ろに座っていました。
たぶん初めて自分からチャイルドシートに座るって言い出したと思う。

家に着いて車が止まってもチャイルドシートに座ると言う。

私が先に家に入ると、車のエンジンがブルン!と動き出し、何やらお父さんに走り出せとの指示があったらしい。

近所を少し走ってから家に戻ると、まだ帰らない!と怒り出す息子。

なんだかんだ30分近くドライブして帰ってきました。

息子、初めての行動。


なんかこう…

お腹のコに注目されて、お兄ちゃんになるねーなんて言われて…
盗んだバイクで走り出したい気分だったのかな?

と思いました。

今までのような笑うとか泣くとか怒るとか、わかりやすい表現じゃない。
彼の中の複雑な気持ちが見えたように思えました。

こうやって繊細な気持ちを作り始めて、人は大人になっていくのかなぁ。





私には5つ下の妹がいます。

5歳だったけど妹と初対面したときは覚えてないです。
母の入院中に祖母が家にお世話しにきてくれたのが気まずかったとか、社宅だったのに父が退院後の母を驚かせようとお風呂の壁を青緑からペンキでピンクに塗り替えたことは覚えてます。
(父、ぶっ飛んでる… 笑)


妹が生まれると、両親も私の立場もガラリと変わりました。
とくに父からは何かにつけて「お姉ちゃんなんだから!」とよく怒られるようになりました。
すごく理不尽に感じて本当にショックでした。
とくにショックを受けた場面は今でも覚えています。


そして私は周りが求めているだろう「お姉ちゃん」になっていきました。
当時の私にはその選択しか出来なかった。
しっかりすることがいいことだ、優等生がいいことだ…
必要とされるために。愛されるために。
その時はそんな自覚ないけど。
 

問題は起こさず勉強もちゃんとする、ちゃんと型にハマった子ども。
中学生のとき、母が先生との面談で、目立ちもせず地味でもなくいたってごくごく普通のグループにいます、と言われたそうです。
それを聞いて自分のことをつまらない存在に感じて恥ずかしくなったっけ。


そのお姉ちゃん像はだんだんと苦しくなって、
あんたたちがそうさせてきたんだから長女ぽく居てやるよ!
と、いつしか家族にやり返すように、
意見を求められては常識などを振りかざして家族に上からモノを言うようになりました。
なるべく冷たくバッサリ切るように。
当時はイライラの理由もわからず、この時もそんな自覚はありませんでしたが。





でも、たぶん。

たぶんじゃない。

お腹のコが生まれたら、息子に「お兄ちゃんなんだから!」って言う日は来る。


うちの両親も…
お母さんとお父さんはいっぱいいっぱいだったんだろうなぁ。
そりゃそうだよねぇ。


愛が無くなったわけじゃなかった。
たくさんショックを受けて、気持ちをどんどんこじらせていったけど、そもそも愛はずっとあったのか。

立場が変わってようやく見えた視点。



姉の立場しか考えてこなかったけど、きっと弟や妹の視点からも言いたいことがあるんだろうな。




赤ちゃんが生まれたらそっちばかりになってしまうだろうし、お兄ちゃんにもきっとイライラ当たるだろう。
私も息子を傷付けたりするかもしれない。
でも彼が愛されてないって思わないように、愛してること、ちゃんと伝えたい。
そこはいっぱい表現したい。




人は複雑な気持ちを作って、こじらせて。
年を重ねると一緒に固結びも増えていく。

ほどいていこう。
優しくほどいていこう。