「ぼくの生まれる前のはなし」
「ねぇママ、ぼくの生まれる前の話をしよう」
突然神妙な面持ちで話しかけてきた長男くん。
そのまま話し始めました。
「生まれる前は赤ちゃんで、
今はバナナが好きじゃないけど、
赤ちゃんのときにあちゃくん(弟)とバナナとりんごを食べたあとにかわいいママのところに行ったの。
あちゃくんは寝ていて、ぼくはいつもひとりぼっちだったの。
ママもお父さんもおばあちゃんもおじいちゃんもだれもいない。
お散歩するときもひとりぼっち。
そこには何もないの。
でも食べ物はあった。
歯ブラシとかキッチンとか何もないの。
起きて食べて寝る。
服はパジャマとかっこいい服のふたつだけ。
ママとけっこんしたかった。
でもママとお父さんがけっこんした。
かわいいママに会いたかった。
会えてうれしかった。
でも生まれたとき、おもちゃが無くて嫌だった。
おもちゃで遊びたかった。
ママと遊びたかった。」
知っててほしいような口ぶりで、
いつものようなおふざけはなく真剣に話してくれました。
とにかく何もなくて一人ぼっちでさみしかったそうです。
生まれた時から長男くんはとにかくさみしがり屋。
そういえば、たまに私の恋人かな?って思う優しさを見せるし、チューしてお父さんに見せつけて楽しんでる笑
おもちゃもたくさん欲しい人。
その話を聞いたら納得しました。
それはさみしかったねぇ。。
ひとりひとり個性は違うものだけど、
改めて、持って生まれたモノなんだなぁと思いました。
いつかあちゃの話も聞いてみたい。
↑家族に見せるひょうきんな彼。
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